・グリーンランドの海岸で座礁したとして

昨日の出来事を書きました。1週間、日記に書かず、言葉にせず、漠然と浮かばせていたものを、少しつかまえて、言葉にした感覚。世界は、言葉にできるものよりもずっと大きい。元気です。

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2018年に書いた、スタートレックに関するエッセイを英訳しているところです。スタートレックは未来の、宇宙探索の物語。日本よりも欧米のほうが圧倒的に人気です。2018年に書いたときは、日本語でスタートレックについて書いても、届く範囲は限られているだろうなと思っていました。予想通りと言えば予想通りで、エッセイは主にスタートレックファンの方々に読まれ、拡散されました。予想外だったのは、みなさんのスタートレックへの愛がとても深く、私のような新参者を見下すことなく、おおらかに歓迎し、讃えてくれたことです。
指導教官は中学生くらいからイギリスで育った人で、先日、実はスタートレック好きだと教えてくれました。彼にエッセイを読んでもらおうと思って訳し始めると、日本語のときと前提が変わることに気づきました。スタートレックがより広く受容されている世界では、私が伝えたいと思っていい読者層が変わります。スタートレック、知ってるかな、いや、知らない人多いですよね、じゃなくて、たぶん知ってますよね、じゃあこういう言葉使っちゃいますね、から始められる。専門用語の説明をすっとばして、肝心の言葉だけ、ぽんと置ける。スタートレックの世界において、人間は広い宇宙のひとつの種族に過ぎません。だから、作者は人間に特権を持たせません。私はデータ少佐というアンドロイドのキャラクターが大好きなのですが、彼が当たり前のようにメインキャラクターに出てくる世界では、たとえば「人間のここの部分は、AIには奪われない」みたいな言論がありません。おたがいにできることとできないことがある、どうやったら共存できるか、という世界です。
エッセイの日本語を英語にするにあたり、personやpeopleと訳しそうになって、いや、someoneとかeveryoneのほうが包括的でいいな、データ少佐を含めることができるなと考えたりします。それがジェンダーやセクシャリティ、ニューロバイバーシティなどの話にも派生しえます。2018年には考えが及ばなかったこと。2026年に、実在する読者を想定して初めて考え至ったこと。こういうことが、きっともっといっぱいあると思います。書きながら、時折振り返り、学んでいくしかないのだろうと思っています。

感じたことや、あなたのことなど、お返事を書いてくださるときにはこちらへどうぞ。

日々にすこやかさがありますように。
明けない夜にやさしさがありますように。
ではまた

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